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能登各地の夏から秋にかけての祭りは、神輿(みこし)のお供にキリコと呼ばれる巨大な御神灯が氏子たちによって威勢よく担ぎ出され、道中を練り歩きます。
キリコ(切籠)とは、切子灯籠(きりことうろう)を縮めた略称で、中能登周辺ではホートー(奉燈)とかオアカシ(御明かし)と呼ぶ地域もあります。 能登の祭りに華を添える祭礼大道具です。
キリコの形状は直方体の行灯(あんどん)状、四面に張られた白い和紙に、文字(浮き字)や紋、絵(武者絵など)が描かれ、明かりが灯されるとそれらが幻想的に浮かび上がります。
大勢で担ぐための長い担ぎ棒(カタネ棒)が付き、ボンボリや幕、しめなわなどの装飾が施してあります。 地域によっては精巧な彫刻、金箔や漆を使った豪華な物も見られ、担ぐ山車と表現されることもあります。材質は地元産の档の木(アテ=あすなろの事)が好んで使われているようです。
大きさは、高さ12メートル超、重さ2トン、100人以上の担ぎ手を要する巨大なものから、幼児が担ぐ可愛いものまで大小さまざま。現在は、電線などの関係から高さ4〜5メートルほどのキリコが多く見られます。
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